大型のリニューアル工事で、1年半ほど仕事をご一緒させていただいたサブコンの現場所長から、
数年ぶりにお電話をいただきました。
「イワサキくん、ちょっとスプリンクラー工事お願いしたいんだけど、いいかな?」
「ありがとうございます。では、関連資料一式をください。」
資料を受け取り、系統図を見てみると……
「なんだ、これ?」
よく見ていくと、どうやら今回の設備は、
予作動式 負圧乾式スプリンクラー設備。
私自身、初めてというか、これまで実際に扱った経験もなく、ノウハウがありません。
わたくし、アドリブにすごく弱い人間でして……。
分からないものは、正直ちょっと怖い。
所長に話を聞いてみると、
「誰もやりたがらなくて困ってたから、イワサキくんに連絡したんだよ。」
とのこと。
それを聞いて、
「これは、良いキッカケかもしれないな。」
そう思いました。
「未知」であるものは、やっぱり怖い
「未知」という言葉には、少し怖さがあります。
何が起こるのか分からない。
どうやって施工するのか分からない。
どこに注意しなければならないのか分からない。
でも、関連資料を何度も読み込んでいくと、少しずつ見えてきました。
やはり、これも「防災設備」です。
基本となる考え方は、決して特別なものではありません。
普段から扱っているスプリンクラー消火設備との違いを、一つひとつ整理していきます。
私が主として扱っているのは、湿式スプリンクラー消火設備です。
今回の設備は、まず「乾式」。
これは、アラーム弁の二次側に、通常時は水が充水されていないということ。
そして「予作動式」。
今回の設備では、火災感知器とスプリンクラー設備を連動させ、
通常時には二次側配管を負圧状態に保持することで、必要なときに放水へ移行する仕組みです。
一つひとつ分解して考えていけば、
「あれ?」
意外と、理解できる。
複雑に見えるものほど、分解してみる
実際に現地へ行き、アラーム弁室と消火ポンプ室を確認します。
一見すると、
配管。
バルブ。
圧力計。
制御盤。
配線。
さまざまな機器に囲まれていて、かなり複雑に見えます。
でも、ここで意識したのが、
第一原理思考(ファースト・プリンシプル思考)。
既存の常識や、誰かのやり方をそのまま真似するのではなく、
「そもそも、この設備は何のためにあるのか?」
「水は、どこから来て、どこへ行くのか?」
「この弁は、何のために付いているのか?」
「通常時は、どの状態なのか?」
「火災が発生したら、何がどう変化するのか?」
そうやって、複雑に見えるものを一つひとつ分解していきます。
分からない設備を前にしたとき、
「分からないから無理。」
ではなく、
「分からないから、分解して考えてみる。」
これが、私にとっての現場での第一歩です。
そして、構造を読み込む
もちろん、感覚だけで施工するわけにはいきません。
今回は、予防事務審査・検査基準をしっかり読み込みました。
特に負圧式の場合は、使用する機器についても注意が必要です。
「どの機器が負圧式に適用なのか?」
「この構成で問題ないのか?」
一つひとつ確認していきます。
未知の設備だからこそ、
「たぶん大丈夫」ではなく、根拠を確認する。
ここは、消防設備を扱う者として大切なところだと思っています。

本日は、ここまで。
本日は、このあと予定が差し迫っているため、
今回は「真空スプリンクラー」の前振りだけのブログになってしまいました。
毎日、常駐現場のPCを触れるときは、
「ブログを更新する。」
と決めています。
今日は、正直なところ、
ブログを書くこと自体を全うするのが目的になってしまいました(笑)。
でも、それでもいい。
毎日少しずつでも、
「知る」→「考える」→「整理する」→「残す」。
これを続けていけば、いつか自分の中の「未知」が「経験」に変わっていく。
そんな気がしています。
今回は、ここまで。
いつか、この
「予作動式 負圧乾式スプリンクラー設備」
について、実際の構造や施工について、もう少し詳しく書いてみたいと思います。
未知との遭遇。
最初は、少し怖い。
でも、向き合って、分解して、理解していけば、
少しずつ、その正体が見えてくる。
それでは皆様も、良い一日をお過ごしください。

