明日は、これまで足を踏み入れたことのないエリアで、
原状回復工事に伴う現地調査を行います。
現在、私が常駐している現場は、まもなく担当して1年半。
超大型ビルですが、低層階にある商業施設エリアは、
まだ未知の領域です。
もともとは、弊社の社員S氏が新築工事の当時から担当していた大型ビルです。
そのS氏が次の新築物件に配属となったため、
私が引き継ぎ、改修工事を担当しています。
今回の対象は、スプリンクラー消火設備です。
今まで工事をおこなってきた高層階と、消火ポンプは共通であるものの、
複数の系統に分かれており、地下階では配管が広範囲に展開しています。
建物全体の把握と、個々の系統や詳細部の把握。
その両方が必要になります。
実際にテナント様の工事を一つひとつ対応していくことが、
結果として建物全体の理解につながっていきます。
図面の中から、正しい情報を探り出す
まだ新しい建物ということもあり、竣工時のデータや各種資料が手元に残っています。
それらを一つひとつ確認しながら、必要な情報を探っていきます。
本日の業務は、
原状回復工事に伴うスプリンクラー設備の見積もり用資料の作成です。
ある程度整理されたデータではあるものの、
図面が別々のフォルダに保管されていて、
どちらが最終的な「白図」なのか判断できませんでした。
そこで、前任のS氏に確認をとりました。
手元にあったのは、
● 建物の竣工図として保管されている白図
● テナント工事の設置届に添付された竣工図の白図
同じ建物の図面でも、作成された時期や目的によって、
記載されている情報が異なる場合があります。
今回確認したかったのは、
設置届にあるテナント工事が行われる前のスプリンクラーヘッドの配置です。
改修工事の検討にあたっては、現在の状態だけでなく、
工事前の状態を正しく把握することも重要になります。
図面が存在していることと、その図面が今回の検討に適していることは、別の話です。
データの整理や保管方法も、業務の効率を左右する重要な要素ですね。
適切な情報を選択する力
効率や合理性が重視される時代です。
しかし、どれだけ多くの資料がデータ化されていても、
その中から適切な情報を正確に選び取る能力がなければ、仕事は前に進みません。
まず、見ている図面が、図面として成立しているか。
記載内容に矛盾はないか。
現場の状況と照らし合わせて、不自然な点はないか。
資料をただ受け取るのではなく、疑問を持ち、
違和感を見逃さず、一つひとつ確認していく。
そうした判断力は、実際の現場で経験を積み重ねることで、
少しずつ身についていくものだと思います。
与えられた資料をそのまま信じるのではなく、
根拠を確認し、必要な情報を導き出す。
これも、現場を管理する技術者に必要な能力の一つです。
明日の現地調査に向けて
明日の現地調査に必要な情報は、おおむね把握できました。
あとは、図面と実際の現場との整合性を確認します。
実際に現地に立つと、図面を見ているだけでは分からなかったことが見えてきます。
作業場所への動線。
足場や作業床の選定。
必要な仮設材。
そして、実際の作業手順。
現場を歩きながら、作業の流れを頭の中で組み立てていきます。
その過程で、新たな疑問や、
事前に確認しておくべき事項が見つかることもあります。
図面を読み込み、仮説を立て、現場で確認し、必要に応じて修正する。
その繰り返しが、より確実な施工計画につながります。
いつの間にか身についていた、現場を見て作業の流れを想像する感覚。
明日は、その感覚も研ぎ澄ませながら現地調査に臨みます。
全集中。明日の現場で、図面の先にある答えを探ってきます。



