消火ポンプ室を施工するうえで、重要な機器の一つが**「フート弁」**です。

ふと眺めていると……

私には『キン肉マン』に登場するロビンマスクの顔に見えてしまいます。(笑)



職業病でしょうか。

さて、このフート弁には大きく2つの役割があります。

● 異物の混入を防ぐこと
● 逆流を防止すること(逆止弁の役割)

しかし、すべての現場でフート弁を使用するわけではありません。

では、どんな場合に不要になるのでしょうか?

答えは、

ポンプの横(または上方)にパネル消火水槽などが設置され、ポンプが下部のピットから吸い上げる構造ではない場合です。

つまり、消防法上の表現では「水源の水位がポンプより高い位置にある場合(押し込み吸込み)」

このようなケースでは、フート弁ではなく「ストレーナー」と「逆止弁」の組み合わせを採用します。





フート弁施工で意識する3つのポイント

私が施工で特に重要だと考えているポイントは、次の3つです。

① フランジ接続であること

② 機器図で寸法・重量を確認すること

③ 釜場(ピット)の寸法や更新性を確認すること



① フランジ接続を選ぶ理由

まず重要なのは、フート弁をフランジ接続にすることです。



ねじ接続でも施工はできますが、施工性や将来の更新性を考えると、フランジ接続のほうが有利です。

水系消火設備では、できるだけステンレス管(SUS管)を多用しないことも意識しています。

連結送水管などではメリットもあるためSUS管を使用することもありますが、

その際は腐食異種金属接触腐食への配慮が欠かせません。

SUSであっても腐食します!!



私の現場では、

● フート弁本体はSUS製
● 接続はフランジ
● 消火水槽の水面境界まではナイロンコーティング鋼管

という組み合わせを採用することが多くあります。



機器の納入前に仕様を確認し、フランジ接続で手配することで、施工もメンテナンスもスムーズになります。



② 機器図を必ず確認する

機器図には、

● 各部寸法
● 重量

が記載されています。



ここで確認したいのは、

● 床スリーブの内径に納まるか
● 人力で搬入・据付できる重量か
● 重量物であれば仮設材や揚重設備が必要か

といった点です。



図面を見る力が、そのまま施工品質につながります。



③ 釜場の寸法と更新性

最後は、釜場(ピット)の確認です。

● 必要な離隔は確保されているか
● 有効水量の計算に必要な寸法は十分か
● 将来、更新工事ができる構造になっているか



ここが非常に重要です。

フート弁はいつか必ず交換時期がやってきます。

そのとき、

● 垂直に引き抜けるか
● スリーブ上部に障害物はないか
● サクション管の割りや接続位置は適切か

まで考えて設計・施工しておくことで、将来の更新工事が格段に楽になります。





私が施工した中で最も大きなフート弁は、250A・約85kgの消防用水設備用でした。

実際に交換工事まで経験しているからこそ、

「施工するだけではなく、将来交換できる消火ポンプ室をつくる」

という視点で図面を描くようになりました。

施工経験は、その場だけではなく ノウハウの蓄積となる。

数年後、数十年後のメンテナンスまで見据えて設計・作図できることも、

現場経験者の大きな強みだと思っています。

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