屋上の消火水槽に引き続きまして、
今回は、屋上施工における留意点について紹介します。
新築現場における屋上消火設備工事だと、
まず、ブースター消火ポンプなど、
重量機器の搬入予定の時期が、ひとつのポイントになります。
屋上に重量物を揚重するといっても、
タワークレーンの解体や、仮設エレベーターの撤去に伴い、
「資材」を屋上に搬入するタイミングがものすごく重要となります。
空調機器や電気設備も屋上に配置するため、
躯体の完成、防水工事、屋上外周部の加工など、
有効な工事時間がとても制限されます。
複数の業種が関係してくるので、作業間の調整といっても、
なかなか難しいですね。
優先順位を決めて、
あきらめざるを得ないものなどが出てきてしまいます。
私の工事でいうと、
ブースターポンプ周りの「現合管」などの配管がそのひとつです。
どうしても、ある程度全体の配管が形にならないと採寸できないため、
最悪の場合は、階段での手上げになります。
Sch40 150Aといった太物重量配管ですよ。
なので、あらかじめ現合管を小さくできるように作図検討しておきます。
屋上の施工で厄介なのは、
この「工程の厳しさ」。
時間的な猶予が少ないことです。
そして、
「屋上の防水」と、「床面の勾配」があります。
配管の支持・固定も床スラブや基礎からとなりますが、
勾配があるため、場所によって高さの寸法がまちまちです。
そのため、事前の架台作成が困難。
かといって、
配管の支持架台が皆無だと、配管の施工もできません。
状況に応じて、仮設で木材を使用したり、
本設で使えるように事前に製作した架台を使い分けながら、
順次採寸し、架台の発注・製作をしつつ、
配管を追いかけて作業を決めていく感じです。
そこで使用する製品が、
架台基礎枠「のぞみ」や、
https://www.akagi-nt.co.jp/seihin_guide/seihin_htm/A17845.htm
架台用基礎ブロックといわれているものです。
https://products.negurosu.co.jp/seriesdetails?id=MKBN2GB-W3&type=3
屋上の床面は「防水層」も関係してくるため、
建築の仕様をよく確認することが大切です。
防水層を貫通して、
後施工アンカーを打設してしまったら、
ものすごく大変なことになりますからね。
配管の支持、
そして固定というところまで、
事前に検討しておくことが必須です。

次に、屋上なので「屋外仕様」となります。
また、海が近い建物では、
「塩害仕様」に関しても要注意です。
「腐食」のスピードが格段に速くなります。
さびにくいということで、
ステンレスを思い浮かべる方もいるかと思いますが、
ステンレスだから大丈夫、
ということはまったくもってありません。
屋上の消火栓や、放水口の格納箱、消火水槽などは、
屋外仕様ということで「ステンレス」で製作されることが多いです。
ここでは、「絶縁」を特に意識してください。
配管や、支持金物、架台といったものもすべて、
屋内仕様とは扱いが異なるため、注意が必要です。
架台への容易な穴あけなどは、
すぐ「サビ」につながります。
架台の穴あけも極力なくすように架台を製作し、
どぶ付けメッキされた状態を傷つけないように設置していくのが、
一番良いと思います。
ドブ付けメッキ、
正式名称「溶融亜鉛めっき」とは、
約450℃に熱して溶かした亜鉛の槽に鉄鋼製品を浸し、
表面に厚い亜鉛の皮膜を形成する表面処理技術のことです。
こちらは、
「配管架台用基礎枠」の「のぞみ」を使用した施工写真です。

床スラブに専用のゴムパッドを敷き、
その上に「のぞみ」を置いて、
モルタルを一度流し込みます。
底面が硬化した後に、さらに充填します。
そして、最終仕上げがポイントとなります。

「凹」を作らないように、
「無収縮モルタル」で少し盛り上げます。
特に、L鋼材との取り合い部分ですが、
水たまりができてしまうと、
そこから腐食が進行してしまいます。
そのため、あえて「盛る」ことが重要です。

モルタルなどの現場対応が不要な、
「架台ベース」といわれるコンクリートブロックの使用も、
手間の削減にはつながります。
「のぞみ」も、ブロックも、
それぞれメリット・デメリットがあります。
現場の状況に合わせて、
適切なものを選定しましょう。



