本日は、新規テナント入居工事の見積もりを作成しています。
テナント様が入居されるということで、
新たに間仕切りを設け、オフィスなどの空間を用途に合わせて区画していきます。
こうした工事では、内装だけではなく、
電気、空調、消火設備など、さまざまな設備工事が間仕切りに関係してきます。
電気工事であれば、照明器具の対応をはじめとし、
壁にはコンセントやスイッチなども設置されます。
さらに床配線もあるため、
電気設備は天井・壁・床のすべてに関係してきます。
電気さんは、内装工事との関連も非常に多いですね。
空調設備では、エアコンなどの対応があります。
個別空調を追加する場合には、空
調機の増設に伴って天井を解体するなど、大掛かりな工事になることもあります。
そして、
私たちの担当する水系消火設備では、
基本的に「スプリンクラーヘッドの間仕切り対応」が発生します。
間仕切りが新設されることで、
壁が障害となり、現状のスプリンクラーヘッドから床面への警戒ができなくなる場合があるためです。
その場合は、適切な位置へ SPヘッドを移設します。
移設だけでは警戒範囲を満たせない場合には、ヘッドの増設が必要になります。

「ローパーテーション」という難しい存在
今回、少し悩ましいのが、
「パーテーション」です。
天井まで届かない高さの間仕切りですね。
簡易的なもので、すぐに移動できるものもあれば、
天井まで支柱を伸ばすものや、
床に固定し備え付けとするものもあります。
高さもさまざまで、
2mを超えるものから、1.5m未満のものまであります。
何をもって「LOW」とするのか??
ここで、
スプリンクラーヘッドの配置を検討する際に、私たちが考えるのが、
「床面をどのように警戒するか」
ということです。
このローパーテーションの扱いは、なかなか難しい。
すべてを「間仕切り」として考えるのか。
それとも、
一定の条件を満たすものについては、間仕切りとして扱わなくてもよいのか。
ここが、現場で判断に悩むポイントです。
天井面からmm空間が開いているから、間仕切りとはみなさない!
としてよいのか???????
パーテーションの製作図も確認します。
高さ、形状、固定方法、欄間部分の開放状況などを確認しながら、
最終的には現場での使用状況や、
実際の空間構成も含めて判断していくことになります。
単純に「高さ○mだからOK」というだけでは判断しにくいケースもあります。
だからこそ、経験値も必要になってきます。
「安全側」と「本当に必要な工事」の間で
最近では、欄間がオープンになっている間仕切りなどについても、
警戒範囲が満たされていること、
そしてスプリンクラーヘッド周囲の必要な離隔が確保されていることで
直接的に放水されることを問わないとされています。
最前線で、現場を検討している私としては、
さまざまな条件を確認しながらSPヘッドの配置を検討しています。
スプリンクラー消火設備を専門としている現場監督としては、
ここが非常に悩ましいところです。
すべての間仕切りを「障害物」として考え、SPヘッドを配置すれば、安全側ではあります。
しかし、
そのヘッドは、本当に必要なのか?
という問題もあります。
ヘッドを増やせば、その分だけ工事費用が上がります。
さらに、
お施主様にとっては、将来的な機器のメンテナンスなど、
維持管理の負担にもつながります。
一方で、
「この程度なら大丈夫だろう」
と安易に判断するわけにもいきません。
例えば、
使用時に応じて移動するローパーテーション。
人の目線程度の高さで、簡易的に移動できるもの。
こうしたものまで考慮してSPヘッドを配置するのか?
それとも、
明らかに簡易的なものについては、そこまで考慮しないのか?
この判断には、設備を設計する側の考え方だけではなく、
実際の使われ方や、現場を知っている人間の経験も必要になります。
今回も、こうしたことを一つひとつ確認しながら、
見積もりの根拠となる図面を作成しました。
「基準に書いてあるから、その通りにする。」
それだけで終わらないのが、現場の難しいところです。
スプリンクラー消火設備の存在意義を確保しながら、
過剰な設備にならないようにする。
そのバランスを考えることも、
消防設備士であり、現場監督である私たちの仕事だと思っています。


