こんにちは。
昨日、会社会議の中で話題に上がった、
消火配管の竪管施工について、弊社現場担当者から確認の要請を受けました。
せっかくの機会なので、
今回は部下の育成も兼ねて、
部下の子と一緒に図面を確認することにしました。
私たちが携わっている消火設備の仕事は、
単元ごとに細分化して考えていくと、
実はとてもシンプルで明快です。
今回確認するのは、
最もオーソドックスな仕組みのスプリンクラー設備。

事務審査・検査基準書の中にある図面を参考にしながら、
まずは消火設備の設計図に目を通します。
最初に確認するのは「系統図」。
系統図で竪管・機器の配置を確認し、
平面図でその配管が各階でどのように「展開」されているのかを読み込みます。
そして、
建物全体をざっくりと把握する。
いきなり細かい部分を見るのではなく、
「この配管は、どこから来て、どこへ行くのか」
という全体像をつかむことが大切です。
今回は、竪管の加工管発注図の確認です。
そこで部下には、
竪管を発注するときの注意ポイントを一つずつレクチャーしました。
設計図の見方。
躯体図の見方。
床伏図の見方。
そして、
建築図に対して、消火設備としてどのような納まりを考えるのか。
竪管は、上に伸ばすのが目的なので、
基本的には、まっすぐな配管に必要な分岐を取っているだけです。
だからこそ、ポイントを押さえてしまえば、
決して難しいものではありません。
ただし、重要なのが、
「配管の割り位置を、どこに、どう設けるのか」
ということ。

例えば、配管の割り位置は、基本的に床から300mm程度。
そして、
足場などを使用せずに作業できる最上位の高さとして、
1800mm程度を目安に考えます。

実際には階高や天井高さ、
施工スペースなど、
現場ごとの条件があります。
そのため、
割りを増やすのか、減らすのか。
足場を使用して、途中の割りをさらに上にするのか。
現場の状況を見ながら判断していきます。
ここが、単純に図面の寸法を拾うだけでは終わらないところです。
「施工する人が、実際に作業できるのか」
そこまで考えて発注図をつくる必要があります。
さらに、
配管の搬入と同時に、
床架台も一緒に搬入できるように段取りを組みます。
材料が現場に入ってきたら、
そのまま施工に着手できる。
そんな流れを事前につくっておく。
これも、現場管理の大切な仕事です。
床スリーブの立ち上がりは100mmなのか。
床スリーブに干渉することなく溝形鋼C100を使用して、
竪管を強固に固定できるのか。

パイプシャフト内は、
ある程度の漏水に備えて、床を他のエリアよりも
100mmほど下げていることが多くあります。
そのため、スリーブの高さが100mm未満なのか、100mm以上なのか。
それによっては、溝形鋼C125の仕様も視野に入れる必要があります。
さらに、竪管は各フロアを貫通していくため、
止水処理
そして、
耐火性能
についても考えなければなりません。
貫通処理の施工要領を確認し、穴埋めに必要となる材料まで事前に手配しておく。
「配管を発注したから終わり」ではありません。
その先にある施工までをイメージする。
そして、できるだけ手戻りが発生しないように、設定した工事までをやり切る。
これが、私が部下に伝えていることです。
やってみせる。
言って聞かせる。
させてみる。
ほめてやる。
そして、
話し合い、耳を傾け、承認し、任せる。
そうしなければ、人は育たない。
さらに、
やっている姿を温かく見守り、信頼する。
そこまでやって、初めて人は実っていく。
私は、仕事を教えるということは、
単純に「配管のやり方」を教えることではないと思っています。
図面を読む。
考える。
段取りを組む。
現場を想像する。
そして、自分で判断する。
こうした一つひとつの経験が、
その人自身の技術になり、
やがて仕事に対する自信につながっていく。
だからこそ、
「自分で考えて、自分で仕事を組み立てられる人」
になってもらいたい。
私と一緒に仕事をする最大のメリットがあるとすれば、
こうしたことを実直に、一つずつ伝えていくこと。
そして、その人の仕事だけではなく、
その先にある人生まで、実り多いものにしていくこと。
私は、そこに責任を持ちたいと思っています。
竪管は、
建物の中で何フロアにもわたって、まっすぐに伸びていきます。
その姿を見ていると、ふと思います。
人も同じなのかもしれません。
途中で迷うことがあってもいい。
手が止まることも時にはあるかもしれない。
それでも最後には、
自分の立つ場所を、自分の力で確固たるものにする。
ブレずに、ここに立つ。
まるで、この竪管のように。
自分の居場所を、確固たるものとせよ。



