今回は、スプリンクラーヘッドから漏水が発生した場合の対応方法についてお伝えします。
スプリンクラー消火設備は、建物の大切な生命・財産を守るために設置されている防災設備です。
しかし、一般の方は存在すら知らないと思います。
また、すべての建物に設置されている設備ではありません。
このブログをご覧になっている方は、
・消防設備関係のお仕事をされている方
・建物管理を担当されている方
・今まさに、スプリンクラーヘッドから漏水が発生して困っている方
ではないでしょうか。
今回は、消防設備士としてスプリンクラー工事・改修工事に携わっている経験から、
漏水時の初期対応について解説します。
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まず最初に行うこと
スプリンクラーヘッドから漏水している場合、最も重要なのは被害を広げないことです。
緊急対応としては、
① アラーム弁(制御弁)を閉める
② 配管内の水を排水する
この2つが基本となります。
※ただし、スプリンクラー設備の操作は建物の消火機能に関わる重要な作業です。
設備の構造を理解した上で、適切な判断を行うことが大切です。
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スプリンクラー消火設備の仕組み
一般的に多く普及しているスプリンクラー消火設備は、
「湿式閉鎖型スプリンクラーヘッド」
という方式です。
これは、スプリンクラーヘッドの先端まで常に水が充満し、圧力がかかった状態になっています。
火災などによりスプリンクラーヘッドが作動すると、ヘッドが開放され、水が放出される仕組みです。
つまり通常時は「閉鎖」されています。
しかし、
・物をぶつけてしまった
・経年劣化が発生した
・外的な衝撃が加わった
などの原因により、スプリンクラーヘッドが破損すると、
火災ではない状況でも漏水が発生することがあります。
この場合、スプリンクラーヘッド自体を交換しなければ、止水することはできません。
そのため、まず配管内の水を抜き、被害を最小限にする必要があります。


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① アラーム弁(制御弁)を閉める
アラーム弁とは、各階や系統ごとに設置されている重要な設備です。
縦配管から各フロアへ展開する分岐部分に設置されており、流水を検知する役割も持っています。
正確には、アラーム弁(流水検知装置)のすぐ下流側にある
「仕切弁・制御弁」
を閉めることで、消火ポンプからの送水を止めます。


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② 配管内の水を排水する
制御弁を閉めても、配管内にはまだ水が残っています。
そのため、次に排水作業を行います。
主な排水箇所は、
・アラーム弁付近にある「親子弁」
・末端試験弁
になります。



スプリンクラーヘッドからの漏水を直接止めることはできません。
配管内に残っている水を排水管へ逃がすことが、被害を抑える有効な方法になります。
また、配管の施工状況によっては、内部の水が落ち続ける場合があります。
そのため、漏水箇所にはバケツなどを用意し、周囲への影響を最小限にしてください。
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消防設備は「もしもの時」に働く設備です
スプリンクラー消火設備は、普段は目立つ存在ではありません。
しかし、火災が発生した瞬間、人の命や建物を守るために確実に作動しなければならない重要な設備です。
だからこそ、施工時の品質、定期的な点検、そして不具合発生時の迅速な対応が大切になります。
私たちは、スプリンクラー消火設備をはじめとした消防設備工事を通じて、
「安心して使える建物をつくること」
を使命として、日々現場に向き合っています。
目立つ仕事ではありませんが、誰かの安全を守るために必要とされる仕事。
それが、消防設備士の仕事です。
最後に、
対応時の重要注意事項
「アラーム弁」の場所を事前に把握する
緊急時に迷わないよう、管理室や設備図面で各フロアの制御弁の位置を必ず確認しておいてください。
誤操作の防止
制御弁を閉める際は、必ず「どの区画の弁か」を確認してください。誤った場所を閉めると、他の区画が防護能力を失うリスクがあります。
必ず専門業者へ連絡する
上記はあくまで「緊急避難的な応急処置」です。スプリンクラー設備の修理・復旧は消防設備士の有資格者が行う必要があります。早急に保守点検業者または管轄の消防設備会社へ連絡してください。
二次被害の防止(電気設備)
漏水が電気設備(コンセント、分電盤、照明器具など)にかかっている場合は、感電や火災の危険があります。周囲の電源を遮断するなどの措置を優先してください。

