設備点検の指摘。本当に法令を理解した上での指摘ですか?

建物では、定期的に消防設備をはじめとした各種設備点検が行われます。

点検は建物の安全を守るために欠かせない、大切な業務です。

しかし、

その指摘が法令や基準を正しく理解しないまま行われてしまうと、

お客様や施工業者に不要な負担を与えてしまいます。

今回、私が施工したスプリンクラー設備について、

設備点検で指摘が上がりました。

さらに、

別の項目になりますが、電気設備担当のベテランの方からも、

「この指摘には疑問がある。」

という声が上がっていたそうです。

私たち消防設備業者は、

消防法に基づいて工事を行っています。

そして東京都では、

消防法に加え、**東京消防庁『予防事務審査・検査基準』**を基準として

施工・検査を進めています。

当然、この基準を理解したうえで施工しています。

https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/kouhyou/kijun/yobo/yobo_inspection.html




今回の指摘内容

「カーテンによるスプリンクラーヘッドの散水障害」

まず指摘項目を確認すると、違和感がありました。

写真番号と指摘番号が一致していません。

指摘書には写真No.42と記載されていますが、

添付されているのは写真No.30

担当者へ確認すると、

「No.42の写真はありません。」

との回答。

そこで、テナント営業終了後の20時に現地確認を行いました。

現場へ行くと、やはり対象はNo.30の写真の場所でした。

写真だけでもある程度判断できましたが、

念のため現地で法令に照らして確認しました。



確認したポイントは3つだけです

① スプリンクラーヘッド周囲の離隔距離

・ヘッド周囲300mm以上

・ヘッド下部450mm以上

→ 問題なし



② カーテンの種類

散水障害となる仕様なのか。

→ アコーディオンカーテンではない。

 簡易的なカーテンである。 

 



③ スプリンクラーヘッドの警戒範囲

適正に警戒できる配置となっているか。

→ 問題なし。



結論は、

法令上、指摘事項には該当しませんでした。



お客様への説明

今回、このカーテンはテナント様が

飲食スペースの臭いが ほかのエリアに広がってしまうことを

防ぐ目的で設置されたものでした。

私はその場で、

消防法上の問題はないこと

をお客様へ説明しました。

もちろん、

ビル管理上の運用については管理会社の判断になるため

防災点検者と再度協議するように促しました。





指摘には「責任」が伴う

点検で指摘を上げること自体を否定するつもりはありません。

むしろ、

安全を守るためには必要不可欠な仕事です。

しかし、指摘をするのであれば、

法令と基準を正しく理解した上で、

根拠を持って行うことがプロの責任だと私は考えています。

根拠のない指摘は、

お客様を不安にさせ、

施工者にも余計な確認や対応を発生させます。

結果として、誰の利益にもなりません。



私たちが守るべきもの

私たち消防設備業者が守るのは、

法律です。

そして、その先にある

お客様の安心・安全です。

だからこそ、法令に基づいて施工し、法令に基づいて説明する。

感覚や思い込みではなく、根拠を持って判断する。

それがプロフェッショナルの仕事だと思っています。

これからも、お客様に安心していただける施工を続けるために、

知識を磨き、現場で答えを出し続けていきます。

消防設備士

現場監督

監理者

若者の未来に期待します。

求人 エスティー株式会社 岩崎

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