「涓滴岩を穿つ」
既存建物の「原状回復工事」を行っています。
テナント様が移転されるため、
A工事の状態へ戻す必要があります。
しかし現場は、A工事からの変更ではなく
最初からテナント仕様のまま工事された状態。
築30年の建物で、図面も……「無い」に等しい状況です。
イメージとしては「洞窟探検」。
そう置き換えて業務に取り掛かります。
暗くて見えないところは、明かりを灯す。
気になる箇所はマーキングする。
危険な場所には無理に近づかない。
内装の解体が進むにつれて、天井内があらわになり
次に、空調ダクトや電気ケーブルも撤去されていきます。
消火配管は比較的高い位置に施工されていることが多く、
他設備がなくなることで、徐々に全体像が見えてきます。
約3時間で、おおよその配管ルートをトレース完了。
本日は、その図面化を行っています。

上記をパソコンで図面化し、
きれいな図面を職人さんに渡します。
そして、
配管のレベルや継手の位置を、より正確に調査していただきます。
最初からすべてを職人さん任せにすると、
全体としての費用対効果は下がってしまいます。
3年前、5年前、10年前、15年前――
私のやっている作業自体は変わりません。
しかし、
1ターンごとの価値は確実に深く、大きくなっています。
同じ3時間でも、トレースできる精度も、時間の使い方も違う。
配管の割付位置、ソケット・フランジの使い方を見ると、
テナントの間仕切り構築に合わせて、どのように配管を進めたのか――
その意図までイメージできるようになりました。
仕事の丁寧さ、苦労した箇所、無理に納めた痕跡。
見ず知らずの現場監督と配管工が残した、
30年前のタイムカプセルを開けているような感覚です。
サブメインは残しつつ、
A工事の状態に近づけながら施工を進めています。
「涓滴岩を穿つ」
確固たる、自分の居場所づくりです。
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