本日の業務内容

天井総合図の寸法入れ。
(※掲載している図面は架空のものです)

少しでも「見やすい図面」を作ることが、施工ミスを減らす第一歩だと考えています。
「岩崎!この図面でお前やってみろよ!!」
――そう言われても大丈夫な図面を描くことを意識しています。



図面ごとの“目的”を意識する

私が図面を描くときに常に考えているのは、「この図面の目的は何か?」ということです。
• インサート図面
• 配管施工図
• 加工管発注図面
• 総合図(巻き出し図面)
• 詳細図(ポンプ室・アラーム弁室)

たとえば「インサート図面」。
これは、床コンクリート打設前のデッキプレート上に、配管施工用の吊りインサートを施工するための図面です。



インサート図を描くときに考えること

現場では、状況が刻々と変化します。
• 夏:炎天下、照り返しの強いまぶしいデッキ面
• 梅雨:曇天の暗さ、滑りやすい足元
• 通り芯が出ていない場合、鉄骨から寸法を拾うしかない

•工程の流れの中の施工タイミングを逃せない。
• 鉄筋が搬入されると墨出しが不可能になる



こうした環境下で、**「配管施工で使えるインサートを打つ」**ことが目的です。



現場で“活きる”図面とは

私は事務所で図面を描いています。
しかし常に

「現場で活きる図面」を意識しています。


• 太陽光の下でも見やすい線の色・太さ
• 炎天下でも集中して読み取れる寸法表記
• 文字サイズ、文字かぶりの有無
• 寸法の抜けがないか
• 配置が不可能な場合、どちらに逃がせば配管施工時に有効か

図面は“現場の道しるべ”です。
だからこそ、

迷わず施工を進める表現方法を追求し続けています。

15年この仕事を続けていますが、

今でも職人さんとの雑談の中で、図面の見やすさを微調整しています。
相手も同じ「人間」。

職人さんごとに感覚が違います。
だからこそ、

常にチューニングが必要なのです。



天井総合図の目的と意識

今日の業務は「天井総合図の寸法入れ」です。
インサート図との違いを整理します。
インサート図:配管施工を効率的に進めるためのもの
天井総合図:仕上げ段階でのSPヘッド配置を正確に指示するもの

スプリンクラーヘッドの配置では、
1️⃣ 法規を満たすこと
2️⃣ 意匠的に美しく配置されること
この2点が重要です。

天井総合図は、意匠担当者の調整を反映した上で、現場でその通り施工できるよう寸法を入れていきます。



意識するポイント

天井では「照明」との取り合いが非常に重要です。
照明ラインとSPヘッドの並びのラインを合わせること。
ヘッドの警戒範囲(2.8m)を有効に満たし、
さらに

「ヘッド周囲300mm」「下部450mm」の離隔を確保。

法規を満たしつつ、照明から外れない配置が理想です。

寸法を入れながら、実際に施工できるよう細かな調整も行います。
「絵に描いた餅」ではなく、

現場で本当に施工できるヘッド配置図にすることが目的です。

点検口周辺の開口補強との干渉にも注意します。
現場を知らずに描けば、配置不可能。

必ず納まらない箇所が出ます。



最後に

現場を知ること。
天井LGSの組み方を理解すること。
施工可能な限界値を知識として持ち合わせる。

天井総合図の世界は、奥が深い。
15年の経験を積んでも、まだ迷うことがあります。

それでも――
「現場で活きる図面」を描くことだけは、
これからも変わらず追い続けていきます。

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