改修工事のマストアイテム「真空ポンプ」

湿式スプリンクラーの消火設備を改修する時に、欠かせない道具があります。
それが「真空ポンプ」です。

スプリンクラーの配管は、火事にすぐ対応できるよう、常に先端のスプリンクラーヘッドまで水が詰まった状態になっています。
でも工事の時は、そのヘッドを移動したり増やしたりする必要があります。
そんな時に水が入ったままだと、漏れてしまって作業ができません。

そこで使うのが「真空ポンプ」。
配管の中を“負圧”(真空に近い状態)にすることで、水を抜かずに安全に工事ができるんです。いわば「掃除機で吸うように水を引っ張る道具」とイメージするとわかりやすいかもしれません。



はじめての出会いと学び

私が初めて据え付けタイプの真空ポンプに出会ったのは、ひとつ前の現場でした。
それまで持ち運び式の小型を使っていたので、据え付け型の200V専用ポンプはパワーが桁違い。施工図にどう盛り込むか、取扱説明書を読み込みながらかなり悩みました。

「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」といいますが、今の年齢だと何でも人に聞けばいいわけではありません。
まずは自分で調べ、考え、それでも分からなければメーカーに確認する。
そんな一連のプロセスが、技術者としての“流儀”なのだと思います。



フィルターに詰まった異物

工事を進める中で「吸い込みが弱い」という声が上がったことがありました。
原因を調べると、配管内のフィルター(Yストレーナー)にゴミが詰まっていたんです。

出てきたのはビニール紐や養生材の切れ端のようなもの。
しっかり注意しても、工事中にどうしても異物が入り込んでしまうことがあります。
だからこそフィルターがあり、それを点検・清掃することで設備全体が守られているんですね。



一歩ずつ、確実に

現場での体験は、必ず図面や次の工事に生きてきます。
どんな小さなことでも積み重ねれば確実にスキルアップに繋がる。
近道も、遠回りもない。
そう信じて、これからも学んでいきたいと思います。

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA