今、テナント工事に携わっており、
30人ほど(WEB参加者を含む)が集まって、

毎週定例会議を行っています。

これだけのキーマンが「時間を共有」するので、

一見「非効率」にも思えます。
しかし、工事内容を「決めていく・進めていく」ためには、
専門職同士の関係性を密にしていく必要があり、仕方のない部分なのかもしれません。

スプリンクラー設備担当者としての出番はあまり多くはありませんが、
内装の変更点や工程の要所に注目し、情報を得る場と考えています。

昨日は、設計者の方から

「別件の建物のことですが、少し伺ってもいいですか?」

と声をかけられました。
設計者の方は、広く深い知識をお持ちの方です。
内容を聞くと、「集熱板」に関する確認でした。



◆ 集熱板から防護板へ

現在は「集熱板」という扱いではなく、

「防護板」という位置づけになっています。

空間内にスプリンクラーヘッドを配置しますが、
その際には配置に関するルールが存在します。

天井がフラットあれば、平面的に配置すればよいだけなんですが、

露出天井や、厨房、天井段差のおおきい空間は、

3次元空間に 高さも考慮し SPヘッド配置します。

法規による縛りがあります。
スプリンクラーヘッドの感熱部を

「不燃材(天井ボードやスラブコンクリート)から300mm以内」に設けるというものです。
火災による熱を確実に感知し、SPヘッドから放水するためです。

閉鎖型スプリンクラーヘッドは、火災の熱によって

閉鎖型ヘッドのストッパーが解放され、

一気に 放水します。
ここでネックとなるのが、天井面から300mm以内という設置条件です。

例えば、

露出天井で中空に空調ダクトがたったり

天井から300mm以上下がったキッチンフードがある場合、
それが散水障害となり、放水が妨げられてしまいます。

スプリンクラーヘッドに求められるのは、床面の警戒を満たすことです。
つまり、

天井から300mm以内に感熱部を設けつつ、
有効に床面を満たすように 放水する必要があります。

そこで登場したのが「感熱開放継手」です。
熱感知部の設置条件を守りながら、

障害物を避けて、床面を網羅する。
感熱部をセパレートすことで、

SPヘッド(放水位置)を下げることが可能になりました。



◆ 防護板の役割

本題である「防護板」の存在意義は、
他のスプリンクラーヘッドからの放水が

SPヘッドの感熱部にかかり、
熱感知が妨げられることを防ぐ点にあります。
つまり、

「傘」のような役割を持つのです。

注意すべきは、

集熱板としていたものが

実際には 「集熱効果」はなく、

不燃材天井の代わりにはならないということです。

既存の改修工事では、

今も「集熱板」として使用されている物件(機械室など)がありますが、
新規対応の場合は消防への確認が必要です。

場合によっては、当時の施工にならって施工できるかもしれません。

現実的には、「感熱開放継手」の使用になると思います。

では、「感熱開放継手」を必ず使用しないとNGとなるのか?
実際には そうとも限りません。

例えば、システム天井のグリッドだけを残す工事では、
スプリンクラーヘッドを配置する箇所にだけシステムボードを残し、

SPヘッドを配置した経験もあります。
あくまでも 消防協議により確認を取ります。

また、熱感知を確実にするために、鉄板をヘッド上部に設置して対応している物件も見たことがあります。



◆ まとめ

「防護板」の目的を正しく理解し、
どうすれば要件を満たせるかを考えることが重要です。

要素を抽出し、現場ごとに最適なアプローチをする。
そこにこそ、現場代理人の醍醐味があります。

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA