日常に埋もれることなかれシリーズです。

駅直結の都心のビル。

ネットで調べると、世界で活躍するデザイナーが携わっていることを知りました。

確かに、想像すらすることのなかった空間美、造形美を感じます。

かといって、

消火設備が不要か?というと 

必ず必要です。

空間に溶け込んでいる。

特に、高層や地下街といった外部からアクセスしにくいところで

火災が起きた場合なんて想像すらしたくないです。

「トンネル火災」も。

私たちの仕事の中で、

「高さ 31m」

というのは1つのキーワードになります。

「100尺」→「消防車」 この件の話は、また別の機会にします。

写真の消火栓BOX

施工ポイントがいくつかあります。

① 床との取り合い、仕上げレベルが難しい。

  仕上がってみると何事もなくそこにありますが、

  この消火栓は、仕上げフェイスも工事中の壁下地に取り付けをします。

  壁の施工途中の段階で、1発仕上げで設置するのです。

  埋込型の裏BOXと かぶせのフェイスの分離型消火栓BOXであれば

  壁が仕上がってから 調整もできる仕上げフェイスを取り付けることができます。

  床の仕上げも途中段階なので、レベラー打って石タイルの仕上げだと

  床の仕上がりに不安が残る。最悪の場合 扉が引っ掛かる 開かない。

  消火栓BOXの枠が床にめり込んだり、浮き上がってしまったりします。

  そんなの、「腰墨」で追えば正確につくでしょ?とは言えますが 

  現場って そうもいかないことが多いので懸念事項として上がります。

  実際には床の仕上がりが、完璧な水平とはいかなかったりします。

  

② 壁との取り合い、BOXの枠周りの仕上げが難しい。

  消火栓BOXは、壁の下地(LGS)に取り付けをします。

  この下地に、壁ボード 12.5mm+9.5mmなどの2枚貼り仕上げ。

  LGSから上記の和 22.0mmが仕上げ面です。

  理論上は!!!

  建設業界も、人間関係も 

  クリアランスゼロ ではうまくいきません。

  「あそび」が必要です。

  このフェイス一体型の消火栓は、「遊び」がないのです。

  消火栓を壁より出っ張らせて納めるのが良いとされてますが、

  この施工状況を見ると、「ツライチ」仕上げを要求されたのだろうと感じます。

「郷に入れば、郷に従え」

世界的なデザイナーのイメージの具現化ですね。

共に建物をつくりをする一員として

消火設備 現場担当者、

施工管理者も奮闘されたのだろうと

この消火栓の設置状況からも感じ取ることができます。

  

  

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