現役タンク周りの配管の、「やぐら」
今回は、配管の吊りも想定して「やぐら」に穴をあけて
鋼材を制作しておきました。
ん?????

なんか違和感を感じて、目が留まりました。
なんでここに「穴」をあけたのだろうか??

事務所に戻って図面を見ると、
鋼材を左右逆につけてしまっています。
こういったミスがないように、
基本的にシンメトリーに図面も書くようにしていますが、
ここは、故意に穴の配置を変えています。
明日、施工済みで残念ですが、手直しをお願いすることに決めました。
不要な穴が残ってしまうのが「かっこよくない」
こだわりです。
ポンプ室なので、ここは妥協すべきではないと
直で心に刺さります。
☆
ポンプ室は、機器が多いのでフランジを多用します。
毎回のテーマですが、
「ボルト」がピッタリいかないです。
JIS規格で決まっている、「合フランジ」どうしであれば、
ボルトも規格が一覧であるので容易に選定可能です。
あとは、気持ちもっと頭を出したいとか、
ワッシャーを入れたいとかで調整する程度です。
それが、
「機器」が介入してくると変化してしまします。
そもそも私の仕事では、
1物件に、消火ポンプ室は、1箇所~多くても4カ所です。
つまり、たまにの仕事です。
ボルトの選定のスキルがUPしにくいのと、
そこに労力をかけても効果が薄いので
毎回ボルトの選定に難儀します。
難儀したので 今回は
さらに1歩踏み込んでみました。
まず前提として、「3山」はボルトのネジを出さないとNGです。
短いのはNG.
私は、想定プラス 程度5~10mm長くします。

これです。

機器は、たくさんあるので付属品で着いてきた金色のボルトで
仮対応。
フランジの穴も、8個のうち
4本ボルトも入れておけばも配管は進みます。

ボルトは発注して、仕上げる。

☆
床との縁切り。
壁が、コンクリート躯体である利点を生かします。
床は、防塵塗装、塗床などが仕上げとなり、
仕上げとからまないことはメリットになることが多いです。
また、床からの支持「門型架台」だと、高さが関係してくるので
勾配があったり、事前に採寸が必要であったり、調整のしにくさでいうと
ちょっと行けてないことが多いです。
門架台の最大のメリットは、
「荷重を垂直に受け止め、支持できること」です。

今回は、使い分けをしています。

壁から支持を取る場合は、
「ブレス」をいれてみたり補強しています。

小さい事の1つ1つが、
世界観を演出してくれると思います。
☆
私が、入社したころからお世話になっている職人さんが、
ポンプ室をやり始めました。
「やっぱり 岩崎が書いてる図面だね。」

原液タンクのやぐら下の配管をしながらそう言ってくれました。
オリオン(高さ600mm)1つで届く高さ。
ねじ込みに力が入りやすい取り回し。
コンパクトであるが、
吊りしろや、
パイプレンチかける余長の確保。
そして、
何よりもやぐらがあることで進む
最大効率の配管の施工性。
☆
SGP 65A ねじ込み配管
これは、私には連続してできません。
できても1カ所程度です。
「魂を込めてねじ込んでいく。」
そんな現場の「大変さ」を知ること。
暑さ寒さ
配管の重さ。

施工中の現場の狭さや、暗さ。
アンカーの粉塵や、音。
知ること。
感じること。
そして、私は図面に向き合っています。
この仕事は、
最初からここを目指してくる人間はまれだと思います。
「魅力がないから」
「知られていないから」
「大変だから」
マイナス面もすごく多いです。
でも、
突き抜けるだけのプラス要素もあります。
15年前の私がくすぶっていたように、
「ベクトル」の大きい人、
賭けてみようっていう気持ちがある人間は
きっかけさえあれば
未来は変えられると思います。
僕に会ってみることが
その「キッカケ」になれたらと思っています。